元気チーム

2010年秋 中央大学細野グループとの意見交換会。第1日目

2010年秋 中央大学細野グループとの意見交換会。第1日目

2010年9月18日19日の両日、中央大学細野研究室の学生を富士見町にお招きしての意見交換会を開催しました。

細野教授のグループは、東京都多摩地域の商店街を活性化させるプロジェクトに参加するなど、全国各地で実践的なまちづくり活動をされてきた実績をお持ち で、おらほーのまち会では、前回3月に引き続き、2回目の意見交換会となりました。

今回は、大学2年生・3年生のゼミグループの皆さんが富士見町を訪れました。
当初は「若い学生さんたちから見た富士見町の魅力の発掘。それをどのように情報発信していくべきか」ということを意見交換のテーマにしようとしましたが、テーマが非常に大きいので、今回の意見交換にあたり、次の2つに絞り込みました。

南中学校の廃校利用について
・富士見町の農業について

学生の皆さんは、富士見町訪問にあたり、各種の統計資料などを色々と調べ、事前準備をした上での訪問になります。

南中学校の視察
南中学校の視察

小淵沢駅に到着した中央大学の学生さんは、まずは、この春廃校になった南中学校を視察しました。富士見町役場の職員の方にお願いして、南中学校の概要ついてご説明いただいた後、校舎内を見て回りました。

 
中央大学の学生さんによる研究発表
中央大学の学生さんによる研究発表

当初は夜に予定されていた中央大学の学生さんによる研究発表でしたが、「せっかく役場の方がいらっしゃるので…」ということで、急遽、教室を利用して行われました。

グリーンツーリズムの現状を統計データをもとにして分析され、もし都市向けの観光事業として廃校を利用するのであれば、「農村らしさ」と「都会の快適さ」の両立が必要になる、というとても丁寧な発表内容でした。

 
映画撮影スタッフの方による飛び入り参加も
映画撮影スタッフの方による飛び入り参加も

実はこの南中学校、10月に映画撮影に利用されることなっており、当日準備にいらしていたスタッフの方にも急遽ご参加いただいてお話を伺いました。

何本もの映画制作にかかわってきた方は、「どんなに特徴的な建物だろうとも、通常は、映画の台本に合う舞台を探します。ただ、創造性の高い監督の場合は、建物に合わせてストーリーを作ることもある」と、現場ならではのお話もうかがわさせていただきました。

 
井戸尻史跡公園にも立ち寄りました。
井戸尻史跡公園にも立ち寄りました。

南中学校の視察と意見交換の後、井戸尻史跡公園に立ち寄りました。記念撮影をしたり、散策をしたりと、爽やかな風が吹く園内を満喫しました。

 
お昼はおっこと亭でおそばをいただきました。
お昼はおっこと亭でおそばをいただきました。

お昼は、おっこと亭で富士見町のそばをいただきました。
さすが学生! 大盛を頼んだり天ぷらを頼んだりと食欲旺盛です。意外にも、地元のキュウリ(無料)が大人気。通常、スーパーで販売しているものとは違って、太くてみずみずしいキュウリを「おいしい、おいしい」と食べている学生が印象的でした。

 

午後は、3つのグループに分かれての農業体験です。
3つのグループは以下の通り。

・食用ほおずき収穫チーム
・有機農業の体験チーム
・ルバーブ畑の草取りチーム

食用ほおずき収穫チーム
食用ほおずき収穫チーム

食用ほおずき収穫チームは、バディアス農園の畑にお邪魔して食用ほおずきの収穫体験をしました。食用ほおずきは、まさに収穫の最盛期。学生さんは時間も忘れて黙々とほおずきを収穫していました。

 
有機農業の体験チーム
有機農業の体験チーム

有機農業の体験チームは、有機農業を営む "さんきゅー農場"にお邪魔しての農業体験です。最初に、有機農業、特にこの畑で採用さている不耕起栽培について説明を受けた後、野菜の収穫や野菜の種まき体験をしました。

 
ルバーブ畑の草取りチーム
ルバーブ畑の草取りチーム

ルバーブ畑の草取りチームは、ルバーブ生産組合の畑にお邪魔しての草取り体験です。そして、草取りが一段落した後は、ルバーブを利用したケーキ作りに挑戦しました。

 

どのグループの学生さんも、農業体験が楽しかったようです。皆さん、自分のグループの体験が一番良かった!とおっしゃっていました。農作業としては日々行われている地味な作業ですが、学生さんには新鮮に映ったようです。

地元食材たっぷりの夕食
地元食材たっぷりの夕食

農業体験の後、一行は、富士見高原リゾートの「八峯苑鹿の湯」で汗を流した後、古民家で宿泊所を営む「楽の家」で夕食となりました。おらほーのまち会のメンバーが持ち寄った野菜を中心に、地元で取れた素材がふんだんに使われた野菜中心の田舎メニュー。学生さんに大好評でした。本当においしかったです♪

 
本格的な意見交換
本格的な意見交換

夕食後に、昼間参加できなかった富士見町の方々も参加して、本格的な意見交換会が開かれました。
「こういう考え方がいいのではないか」「いや、それは違う」などと、白熱した議論は、なんと!夜11時まで行われました。議論の一番のポイントは、「"観光"というものをどのように捉えるのか」というところにあったように思います。都会の方々を呼べるような"観光"でないと採算面で見通しが立たないかもしれない。しかしそのようないわゆる"観光"ではない、別な"観光や体験"のスタイルがあるんじゃないか。など。

中央大学の学生さんとの意見交換を通して、おらほーのまち会のメンバーでも、改めて自分たちが目指そうとしている方向性などについてより明確になってきた人が多く、大変有意義な議論になりました。次の課題は、その方向性をどのように実施するのか、ということになるのだと思います。

第1日目の意見交換会は、こうして終わりとなりました。

 

 

(written by 雨宮 伊織)

2009年、家族とともに富士見町にUターン。地方のネット活用サポートが本業。