先日、境小学校では、「押立相撲大会」が開催されました。
この相撲大会は、現在21歳になった次男が小学校6年生の2003年に始まりました。
その前年から4年間、境小学校では豊かな体験活動の指定を受け、森林の整備などを行っていました。学校の裏山の整備をしている時に、こんもりと丸く盛り上がった土俵を見つけ、歴史を学び相撲大会につながって行ったと記憶しています。
今では、周り中の木が育って何も見えませんが、昔は藩主がその場所に立ち、自分の領土を一望でき、それが「国見山」の語源だと聞きました。土俵は奉納相撲の土俵だったんですね。
今年度の6年生は、「押立相撲の歴史からも迫ろう!」ということで、いろいろ調べているうちに私のブログに行きつき連絡がありました。改めて、当時の事をネット等で調べていていろいろ思い出しました。
長野日報の2006年5月の記事では、
(http://www.nagano-np.co.jp/modules/news/article.php?storyid=3555)
「富士見町境小学校(久遠峯志=ひさとおみねし=校長)は、社団法人国土緑化推進機構が主催する2005年度全日本学校関係緑化コンクール「学校林等活動の部」に県代表として推薦され、農林水産大臣賞、日本放送協会会長賞をダブル受賞する「特選」を獲得した。21日、岐阜県下呂市で天皇皇后両陛下を迎えて開かれる全国植樹祭式典で表彰される。久遠校長が出席する予定。」とありました。
当時の校長が、「子どものおかげで天皇陛下にお会いできた」と、うれしそうに話していたのを思い出しました。
4人の我が子たちの通った境小学校は大好きで、私も事あるごとに通いました。
こうして、先輩たちの残した歴史を後輩たちが学びながら引き継いでいってくれるのはとてもうれしいことです。
今回の事で、アルゼンチンにいる次男にも何か覚えていないかと連絡をしてみました。
あまり覚えてはいないようですが、次のような返事が返ってきました。
次男に怒られるかもしれませんが、文章の質はともかく、とても素直にいい話だと思いました。親ばかで恐縮ですが・・・(次男に怒られるだろうなぁ~ ^^;)
「・・・・国見山の歴史も僕たち自身が調べた記憶は無いけど、ここにも殿様がいて、その殿様のために相撲場所を開いていた。と聞いた時は何だか歴史をすごく身近に感じたのを覚えている。何故か小学生の頃の僕には、殿様と聞くと悪い独裁者みたいなイメージがあったけど、そういう話を聞いて想像する殿様と村人達はとても和みのある感じがした。
僕は行事だったから、軍配団扇を作る事になったけど、本物にはどういう絵が書いてあるとか、他の人たちは相撲を取る前の四股を踏んだりする儀式とか、そういうのを調べたりするのも面白かった。
今、こうして思い出してみると本当にいい経験をしたと思いますよ。僕たちはよくゆとり世代って馬鹿にされるけど、実は自分たちも気づかないだけで、本当はゆとりの授業でやった事が自身の中ではよくよく生きているのかもしれない。」
かねがね、私自身も感じていたことです。
学校の勉強って、大人になってから覚えている事ってどれだけあるのでしょうか?
もちろん、積み重ねの中で常識的に残っているものもたくさんありますが・・・
できれば、学校生活の中で、一生忘れられないような授業が一度でもあればいいと思っていました。
次男たちにはそれがあったんですね。
嬉しく思いました。
そして、また、現在の子どもたちも大人になっても忘れられないような、そんな学習をしてほしいと願います。
(written by エンジェル千代子)