文化・景観

棚田の四季 ~池袋棚田~

棚田の四季 ~池袋棚田~

八ヶ岳から釜無川にかけ、広大な斜面が続いている富士見町。

先人たちは、八ヶ岳の湧水を利用して用水を作り、林を開墾し、石垣を積み上げ、土地をならして、八ヶ岳南麓のこの地にいくつもの棚田を作り上げてきました。
いくつかは耕地整理されましたが、新田開発された当時とあまり変わっていないのではと思われる棚田も残っています。
その一つが「池袋棚田」。

井戸尻遺跡を背にすると、遠方に甲斐駒ケ岳、鳳凰三山、はるか遠くに富士山が見渡せます。それらの山の手前、地域の人達が「向こう山」「めーべーし」(前林)と呼ぶ山々に三方を囲まれて、24ヘクタール程の棚田が広がっています。

人が使うことで輝きを増す棚田の自然。
春は田起こし、苗代づくり、代掻き、田植え。夏は水の管理や草取り。秋は稲刈り、はぜ架け、脱穀、藁の片付け。冬は来春のための田起こし・・・米作りの作業に合わせ、棚田の風景は変化します。昔から続く風景だからこその、見る人の心の奥にしみ込んでくるような美しさです。

作業の効率を考えると、さぞご苦労が多いだろうに、よくぞこの形で今の世の中に残してくださいました。
代々の土地の人達の、土に向き合う営みに敬意を表しつつ、また、耕地に大きく手を加えなかったという選択に感謝しつつ、棚田の四季折々の姿を皆さんにお届けします。

 

棚田の四季 ~池袋棚田~

春先

 

棚田の四季 ~池袋棚田~

田植え前

 

棚田の四季 ~池袋棚田~

田植え前

 

棚田の四季 ~池袋棚田~

田植え前

 

棚田の四季 ~池袋棚田~

 

 

棚田の四季 ~池袋棚田~

初夏

 

棚田の四季 ~池袋棚田~

実りの秋

 

(Written by 村上不二子)

 

 

富士見町の文化と景色を、様々な切り口で紹介しています。