今回は私の暮らしている池袋区の地域での活動をご紹介します。
池袋地区社協で防災の勉強会を開きました。
近年、「想定外」が枕詞になるような災害が頻発しています。私たちももう少し具体的に自分事として考える機会を持とうという事になったんです。ニュースで見る災害現場も自分事としてどうやってとらえたらいいのか?
役場の担当者に相談したところ、快く講師になってくれました。
「もし、災害にあったらどうしたらいいのか?」そんなテーマでお話をしていただくことにしました。
防災倉庫の見学と勉強会
富士見町には39集落ありますが、各集落で防災倉庫を持っていて災害時に必要と思われるものを備蓄しています。
私の住む池袋区では、食料品は消費期間が切れそうになると区民に配布してくれます。レトルト食品やパックご飯、長期保存のパンなど、いただいたものを試食して知ることが多く、おいしくってびっくりすることもあるしその後の我が家の備蓄品の参考にもなります。ちなみに鯖缶は切らさなくなりました。
でも、集落の防災倉庫にどんなものが備蓄されているのか、役員以外で知っている人はあまりいません。そこで、まず防災倉庫にどんなものが備蓄されているのか、見学することから始めました。
防災倉庫は二つあって、一つには災害時に必要な機材から段ボールのトイレなど、もう一つには食料品が棚に並んでいました。倉庫の中には収納されている備品の一覧も貼られていてきちんと整理され、一年に一度は確認作業がなされているそうです。区の役員さんに感謝です。
今回の勉強会を踏まえて、各自で用意すべきもの、区で備品している中で足りないと思うものなど、みなさんで意見交換ができたらいいなと思いました。
防災倉庫の見学のあとに場所を公民館に移して勉強会です。
講師は富士見町総務課、防災・危機管理係の吉村さんです。
この日は、区長さんはじめ区の役員の方も参加してくださってとてもありがたかったです。
まず、町で備蓄している段ボールベットをみんなで組み立ててみました。


6人で座ってみましたが、しっかりしています。床に寝るよりはずっと寝心地がよさそうです。


簡単に広がるプライベートルームや仕切りも紹介されました。
この日の目標は、「災害が起きた時のことをイメージして何か一つ行動を起こしてみよう!」
吉村さんは実際に消防隊員として災害現場で救助された経験もお持ちなので、体験談も交えてのお話は重みもあって胸に落ちました。
富士見町で起こりうる災害のリスク、富士見町の災害史、富士見町で現在行われている体験の紹介、そして意見交換と続きました。
私たちの地域で起きた過去の災害
過去の災害の歴史を学ぶのは大切な事ですね。
富士見町には糸魚川静岡構造が走っているし、標高差が最も低い所が下蔦木の 700m 、最も高い所が八ヶ岳主峰の赤岳の 2,899mと約 2,200mもあります。そのために豊かな自然を享受しているとも言えますが、普段は水が流れていないような川が災害を引き起こすこともあったようです。
昭和34年8月の豪雨で千ケ沢では鉄砲水が発生して死者もありました。また、昭和57年8月の台風10号では土砂崩れに巻き込まれて2名の方が亡くなり、切掛川の土砂が流れ中央本線の線路が宙ぶらりんになってしまったそうです。

上記記事は、諏訪市湖南地区防災連絡協議会が作成し公開している「諏訪地域に発生した洪水・土石流災害」から引用したものです。
諏訪地方に発生した主な洪水・土石流災害の情報が提供されています。
https://www.city.suwa.lg.jp/uploaded/attachment/39563.pdf
とても参考になりますね。
後日、講師の吉村さんから教えてもらいました。
「あの資料を使いたいのですが」とお問い合わせをしたら、「ここで公開されていますよ」って事でした。
何でも聞いてみるものです。皆さんももっと役場を身近に感じていただければいいなあ、と思った次第です。
平成26年2月の大雪は私も実際に体験しました。
2日間降った雪の上に、屋根から落ちた雪が重なりとりあえず車を一台掘り出すのに大変な作業でした。我が家は広い舗装道路から細い砂の農道を200mほど入ったところにあります。1か月くらいは車が出せないのではないかと覚悟しましたが、集落の役員さんが翌日には重機で雪かきをしてくださいました。家の奥にとめてあった軽トラは春まで出せませんでしたが、こんな時、地域の力(共助)で助けていただける恩恵を感じ幸運に思います。

積もった雪の上に屋根から落ちた雪が重なってしまいました

丸印の中に軽トラが埋まっています。

翌日には重機で雪かきをしていただきました。この時、夫が前もって燃料を買ってあって無事に雪かきをしていただけました。天気予報などをチャックして想像して事前に備えるって本当に大切ですね。
大切なトイレの話
吉村さんの話の中で印象的だったのはやはりトイレの話です。
(想像すると辛い話でごめんなさい。)
被災地で、トイレが使えずそのために飲食もできなくなることが深刻な問題だそうです。
災害時、避難して3時間くらいすると4割の人がトイレに行きたくなるとの事。(ちなみに6時間以内では約7割)避難所でバキュームカーが来られない状態で、行きたくなった人が次々と使うとすぐに中身が溜まってしまい衛生上も悪い。トイレの使い方をコントロールすることが大切という事でしたが、難しい話ですね。
そこで、災害用のトイレを用意しておくことが大切だという事です。

写真のような簡易トイレもありますが、自宅のトイレに装着できるものも売っています。
いずれにせよ、水洗トイレに慣れているので違和感があるので1回使ってみるのが大切だそうです。
食事は?
食事に関しては、集落のなかではお祭りなどの集まりで日ごろから経験があるので、誰がどんな役割をするのか暗黙の了解がありこの点はかなり安心。区の役員さん、子供会、地区社協、敬老会など、いろいろ会が集まりで公民館を利用して台所を使ってもいるので、言われてみると普段から防災訓練をしているとも言えますね。
でも、アレルギーや高齢者の為のものは準備できてない場合が多く、やはり自分で普段食べているものを各自で準備しておくことが大切だという事です。
ハザードマップを生かそう
普段から自分の家がどんな場所にあるのか状況をきちんと把握することが必要。そのためにハザードマップを活用しましょう! 被害にあってなくなられる方のなかには、ハザードマップのレッドゾーンにお住いの方が多く避難指示に従っていたら助かった人もいたのではないかとの事です。

富士見町が公開している土砂災害土砂災害ハザードマップ
https://www.town.fujimi.lg.jp/uploaded/attachment/10329.pdf
地震ハザードマップ
https://www.town.fujimi.lg.jp/uploaded/attachment/10330.pdf
いずれも町のホームページ、防災ガイドブックから見ることができます。
https://www.town.fujimi.lg.jp/site/bosai/bousai-guidbook.html
どう行動するかは自分で決める・自分の命は自分で守る
何よりも自分の身は自分で守ること。これは吉村さんの体験が胸に落ちました。
2018年7月、西日本豪雨の時に消防士として災害現場で救助活動をなさっていたそうです。
何億円もする車両、訓練をした優秀な部隊約80名が現場に駆けつけ約60名の方を助け出すことができました。でも、災害発生後すぐに対応できる地域の力(共助)が何よりも大切。中にはジェットスキーを持っていた住民の方は一人で120人の人々を助け出したそうです。地域の機動力の重要性が伺えるエピソードでした。
東京消防庁による「阪神・淡路大震災から学ぶ自助、共助の大切さ」からのデータからも自助・共助で助かった方が多かったという結果ははっきりと出ています。
自助66.8%、共助30.7%、公助1.7%、その他0.9%
最後に参加者のみなさんで意見交換をしました。いくつか紹介します。
- 現在富士見町では緊急のお知らせは、外に設置されている防災無線・各戸の有線放送・町のLINEなどで受け取ることができます。そのいずれもダメな方には、家でお知らせを受信できる戸別受信機を無料で貸し出してくれる方法もあるそうです。
- 富士見町には39の集落があります。「○○の東○メートル付近で火災です」「○○で熊の出没情報があります。注意してください」とお知らせがあるのですが、特に移住者には集落・地域の名前を言われても分からないという意見が出ました。
確かに・・・。かといってだったらどういう目印を示して知らせたらみんなにわかるのか? 地図で示せればいいのかもしれませんが、それを受け取れない方も沢山いらっしゃる。なかなか難しい問題ですね。
なにかいい方法があったら、役場に提案してみてください。 - 「車の燃料が半分になったら入れることはすぐにできるのでこれからやります」という意見もありました。
普段の暮らしで、災害時を想像することはありません。こうした機会を持つことによって考える機会が大切だと感じました。何か一つで良いので、行動してみる。イメージして考えることが大切だと学びました。
いずれにせよ、なにか心配な事・疑問などあったら、役場の防災・危機管理係(電話:0266-62-9326)に聞いてみましょう!
みんなで災害に強いまちづくりができたらいいですね。
最後に国から国民の皆さんへの発信もご紹介しておきます。
く国民の皆さんへ ~大事な命が失われる前に~>
- 自然災害は、決して他人ごとではありません。「あなた」や「あなたの家族」の命に関わる問題です。
- 気象現象は今後更に激甚化し、いつ、どこで災害が発生してもおかしくありません。
- 行政が一人ひとりの状況に応じた避難情報を出すことは不可能です。自然の脅威が間近に迫っているとき、行政が一人ひとりを助けに行くことはできません。
- 行政は万能ではありません。皆さんの命を行政に委ねないでください。
- 避難するかしないか、最後は「あなた」の判断です。皆さんの命は皆さん自身で守ってください。
- まだ大丈夫だろうと思って亡くなった方がいたかもしれません。河川の氾濫や土砂災害が発生してからではもう手遅れです。「今、逃げなければ、自分や大事な人の命が失われる」との意識を忘れないでください。
- 命を失わないために、災害に関心を持ってください。
- あなたの家は洪水や土砂災害等の危険性は全くないですか?
- 危険が迫ってきたとき、どのような情報を利用し、どこへ、どうやって逃げますか?
- 「あなた」一人ではありません。避難の呼びかけ、一人では避難が難しい方の援助など、地域の皆さんで助け合いましょう。行政も、全力で、皆さんや地域をサポートします。
平成30年7月豪雨を踏まえた水害·土砂災害からの避難のあり方について(報告)
平成30年12月 中央防災会議 防災対策実行会議
平成30年7月豪雨による水害·土砂災害からの避難に関するワーキンググループ
(Written by エンジェル千代子)
