8月5・6日と井戸尻考古館で縄文体験がありました。
井戸尻の縄文体験に使われている道具は、ほとんどが縄文人の心で作った学芸員さんたちの力作❤
井戸尻のイベントはいつも手作り感がもりもりです!
丸木弓の的あて体験
井戸尻応援団として丸木弓の的あて体験のお手伝いをしました。
イチイの木で作られた丸木弓。
町内のイチイの大木の枝から作ったそうです。
それぞれ個性があって、自分にはどれが使いやすいか見極めるまで時間がかかりました。
的あて体験のお約束。
みんなで矢を放って・・・
一斉に自分の矢を拾いに行きます。
手前の小学生、最初は矢を放つことができなくって泣いてんだけど、みんなが楽しそうにやっているのを見てて復活。
その後、黙々と練習して見事に習得!
最初はみんな矢を前に落とす事さえ難しいのです。
母「どうしてそんなに飛ぶの~?」
子供たちが自慢気にお母さんに教えている姿がとってもほほえましかったです❤
少しずつ上達してくると楽しくってやめられない💦
2時間やり続けた手。
真っ赤になったけど、それでもやり続けたあなたはえらい!!!
的はウサギにイノシシ、鹿と熊。
熊さん、最初はもっと手前にいたんですが、上手くなった子供たちの要望でずっと奥に置きなおしました。
熊の的まで、大体20mくらいあります。
見事に射抜いて満面の笑みです❤
大物を仕留めてご満悦なお二人。
左のお嬢さんは、弟さんと二人で3時間やり続けました。 (@_@)!?
最初は矢を持つのも初めてだったんだそうです。
子供たちってほんとにすごい!と、うれしくなった時間です。
お手伝いと言いながら、私も楽しませていただきました。確かにはまります!
おまけに、最後にお手伝いに現れた弓道部員はさすがにすごい!
段ボールの的に射るだけではなくって矢が半分以上突き刺さっていました。威力が違います。
縄文時代も弓の名手とちょっと苦手な人と、いたんでしょうか・・・( ;∀;)
飾り玉づくり
まず、作りたい飾りをイメージして蝋石(ろうせき)を選びます。
これが飾り玉の原料になる蝋石(ろうせき)です。
鉄平石で蝋石(ろうせき)を削って形を作っていきます。
学芸員さんからのアドバイス:
後で砥石で磨きますが、蝋石は濡らすと削りにくくなるので、ここで形を作ることが大切。
砥石です。
泥岩の砥石は下諏訪町の砥川の支流で拾ってきたそうです。
削った石を水にぬらして、砥石で磨いていきます。
学芸員さんからのアドバイス:
磨くと出てくる泥が石をきれいにしてくれるので捨てないで!
錐(きり)で紐を通す穴をかけます。
学芸員さんからのアドバイス:
薄い場所や端は割れやすいので、石の両側から慎重に!
穴をあけるための手作りの錐
左と中央が信州産の黒曜石。右が北海道産の黒曜石です。
見事な出来栄えですね。
手作りの勾玉、ご利益のあるお守りになりそうです❤
学芸員さんからの一言:
縄文時代の飾り玉は、蠟石だけでなく、翡翠(ひすい)や動物の骨など、いろいろな材料で作られました。考古館でも展示しているので、昔の人たちが作った飾り玉も見てくださいね。もしかしたらただのアクセサリーではなくて、お守りのようなものだったのかも・・・?
黒曜石の矢じりづくり
まずは、準備。
軍手・鹿の皮・鹿の角を選びます。
鹿の皮と角は、持って自分の手にしっくりいくものを選びます。
北海道産の黒曜石。
信州産の黒曜石とはずいぶん色が違いますね。
体験の矢じりづくりはこの黒曜石を使って行います。
右が北海道産で左が信州産の黒曜石です。
信州産は光に当てると透き通って見えます。
学芸員さんの話では、矢じりを作っている感覚として信州産の黒曜石の方が粘り気があり、北海道産のものの方が崩れやすいそうです。
ただその分、北海道産の方が加工しやすいとの事です。
また、おなじ信州産の黒曜石で作った矢じりが落ちていたら、縄文時代のものかどうかわからなくなってしまう可能性もあるそうで、体験には北海道産のものを使っています。
右の完成形を目指して、矢じりづくりの始まりです。
黒曜石を鹿の皮でしっかり挟んで、鹿の角の先で押して剥がしてきます。
押圧剥離(おうあつはくり)という方法です。
慣れないとうまくいかないのですが、あくまでも黒曜石の端をはがして薄くしていかないといけません。
かなり難しいです💦💦💦
体験者の作った矢じり。
これでは獲物は取れないかも・・・???
なんでも体験してみて、どれだけ大変かわかりますね。
民族資料館ではボロ機織り体験もやっていたのですが、のぞきに行く時間がなくって残念でした。
いかがですか?
井戸尻の縄文体験。
10月21日には縄文王国収穫祭が行われる予定です。
今回とはまた別の体験も楽しめます。
井戸尻考古館のスタッフは、縄文人の心に寄り添う事を心がけて、みなさんにも縄文の一端を楽しんでいただけるように心がけているそうです。
井戸尻の魅力を満喫できるイベントです。ぜひ、おいでくださいませ。
(Written by エンジェル千代子)