我が家は、平成2年に富士見町に引っ越してきました。現在26歳の長女から18歳の次男まで4人の子供たちを、この町で育てました。自然一杯のこの環境で、のびのびと子育てができて本当によかったと感謝しています。
子育て中に、子どもたちと一緒に、毎日の暮らしからも、たくさんの驚きや発見をもらいました。
今回は、久しぶりに、毎日その変化に興味津々 "驚き!"の出来事について紹介したいと思います。
我が家は、裏に公園のある小山を抱えています。
何年も前に、斜面の木が台風で倒れ、お隣の屋根に直撃したことがあります。
斜面の木が大きくなってきたので、役場ですっかりのきれいに切ってくれました。
"不思議な現象" に初めてに気が付いたのは、3月の末のこと。周りの雪はすっかり溶けているのに、ある切り株の根元だけ小さな滝のように氷が残ってきます。確かに日陰なのですが、それにしてもその切り株だけと言うもの不思議。 何日も溶けずに残っていたので、ずっと心の中で“不思議”が引っかかっていました。
そしてある日、車から降りた時に、目の前の裏山の斜面に鮮やかなオレンジ色が目に入りました。突然に現れたわけじゃないとは思うのですが、それまで気が付かなかったのですね。あまりに鮮やかな、かなり衝撃的な色にびっくりしました。
初めて見た現象で、なんでそうなっているのか分かりません。
そこで、富士見町で植物と言えばこの人! と言われる葛窪区の加賀見先生にうかがってみました。
「あぁ~ それはミズキでしょう・・」
さすがです!
すぐにネットで調べてみました。
「大和市 泉の森」のホームページ」によると
ミズキの木はとても樹液が多く、樹液の糖分が多いため、酵母菌が繁殖。
それがこの鮮やかなオレンジ色の正体だそうです。
一番最初に発見した時の、いつまでも溶けないツララの正体もこれだったようですね。それにしても、すごい樹液の量です。
オレンジ色が気になりだしたのが、4月8日頃だったと思います。
4月17日切り株の様子です。
すでに、オレンジ色は切り株の全体を覆いそうな勢いです。なんだか、アメーバーのような生きもののようです。
やわらかくってプヨプヨ、表面は“ヌルッ”とした感じです。
裏の斜面の切り株の、いくつもこのオレンジ色現象が起こっています
そして、4月末の切り株です。
この日は、雨の後の、冷え込んだ日でした。オレンジ色の物体の上に、全体に薄い氷が覆っていました
切り株の上部に溜まった水分です。ちょっとドロ~ッとした感じです。右端の白い部分は、小さな気泡が一杯!
ちょっとめくってみると、こんな感じ・・・
どこかで見たような・・・
やっぱり、「エイリアン!?」
このオレンジ色現象は“ミズキ”だけに起こる現象だと思っていましたが、この写真は“シラカバ”の切り株です。
これは、“クルミ”の切り株です。 手前の方が、同じようにオレンジ色現象が起こっています。
自然写真家の西村氏説では、樹液が出て酵母菌が繁殖することで、切り口を守っているのではないか、という事。
オレンジ色化していない部分は、黒いカビが繁殖しています。
一理あるかもしれません…。
そして、これがごく最近、5月7日の様子です。
あちこちの切り株のオレンジ色が剥がれ始めています。
傷口を覆っていたかさぶたが、自然に取れて落ちるようにも見えます。
つくづく・・・ 自然って「驚き」が一杯ですね。
(written by エンジェル千代子)