元気チーム

富士見高校養蜂部のみんなと「ミツロウラップ」作り

富士見高校養蜂部のみんなと「ミツロウラップ」作り

ニューヨークの小学生たちの力

 

唐突な出だしですが・・・私の中で現在の最大の関心事は気候変動です。
毎日のニュースを見ていると「それどころじゃないでしょ!!」と思いますが、問題が大きすぎて無力感を感じるのみです。よく「一人一人が意識を高く持って」なんて言われますが、個人でできることは小さすぎてとても課題解決に追いつきそうもありません。
将来の世代が背負う負担を考えると悶々としてしまいます。

そんな中、先日ある映画上映会がありました。
マイクロプラスチック・ストーリー ~ぼくらが作る2050年~

ニューヨークの小学生たちがプラスチック問題を調べ、学校給食で「脱プラスチック」の日を実現します。そして市議会まで動かしていくというドキュメンタリー映画です。

富士見高校養蜂部のみんなと「ミツロウラップ」作り

 

 
映画の公式ホームページはこちら

すでに見ているのですが、元気をもらうために見に行きました。

ニューヨーク・ブルックリンの小学生たちが、近くの海岸でのリサーチから始まり、環境汚染の実態を知り、議論し、専門家の話を聞いて、実際に行動に移していきます。
映画の中で、私達は「あなたたち、もっと頑張らないと!」って言われてるんです💦
この子達が頑張っているんだから、私もできることはやらないと! という想いにならせてくれます。

この映画、めっちゃ、おすすめです❤
こどもの発信って、すごく力がありますよね。

家庭でできるプラスチックの削減。小さな一歩。食品ラップをやめる事。

 

養蜂部とミツロウラップ作り

 

話は飛びますが、富士見町にある富士見高校には全国的にも珍しく養蜂部があります。このおらほー!富士見もご縁があり養蜂部が立ち上がった直後から地元のおばちゃんとして傍らで活動を見てきました。

ミツバチを通してその都度テーマを決めて一歩ずつ活動が進んでいっています。先輩たちが後輩を応援しているのもすごく素敵です。ただ、日本中の学校が抱える問題ですが、コロナ禍で今までのように思うような活動ができずに気の毒な状態でした。

突然ですが、みなさんはミツロウラップってご存じでしょうか?
(話が飛びまくって申し訳ありません)

布にミツロウを浸み込ませた布のことで、野菜やパンなどを包んだり、容器の蓋やお皿とプラスチックのラップの代替品として使えます。

富士見高校養蜂部のみんなと「ミツロウラップ」作り
↑これは、養蜂部保有のミツロウです。

養蜂部では今までもミツロウを使ってろうそくやクリーム作りのワークショップを行ってきました。
このミツロウを媒体にして環境問題に取り組めないでしょうか? とりあえず、養蜂部に提案してみました。

でも、ミツロウラップを知らない生徒さんばかりだったので、とにかく一度一緒に作ってみることになりました。
ミツロウの融点は60~65度程度だそうなので包むものや洗う時の温度には注意が必要です。そんなことも含めて、最初に私がミツロウラップを使い始めた想いも伝えさせてもらいました。

養蜂部の日本ミツバチのミツロウはそれほどの量もなく貴重なので、今回は市販のミツロウを使います。

富士見高校養蜂部のみんなと「ミツロウラップ」作り

新聞紙の上にクッキングシート敷いて布を広げて全体に均一になるようにミツロウを乗せていきます。上にクッキングシートを乗せて上からアイロンをかけます。

 

富士見高校養蜂部のみんなと「ミツロウラップ」作り

アイロンの温度設定を中に設定してミツロウが溶けてきたら広げます。
布の端もアイロンで溶けたミツロウを押しながら全体に広がるようにします。

 

富士見高校養蜂部のみんなと「ミツロウラップ」作り

ちょっとわかりにくいかもしれませんが、水色の〇の部分が足りなかったのでミツロウを足してアイロンをかけます。

この日、高校生たちはミツロウを浸み込ませる量を変えて作りました。溶かしたミツロウをアイロンに力を入れてギューギュー広げていくと、少ないミツロウでも広がります。

 

富士見高校養蜂部のみんなと「ミツロウラップ」作り

今度は多すぎましたね💦 

でも大丈夫。はみ出したりした余分なミツロウはまた使えます。使い込んだミツロウラップに又ミツロウを足すこともできるし、アイロンをかけるとゴワゴワ感が解消することもあります。

 

富士見高校養蜂部のみんなと「ミツロウラップ」作り

布に含ませるミツロウの量によって仕上がりが全く変わります。
向かって左がしなやかで使いやすそう。右のものは硬くって包みにくそうと説明してくれているところです。

 

富士見高校養蜂部のみんなと「ミツロウラップ」作り

実際に作ったミツロウラップで包んでみました。
ミツロウが多く硬すぎると包みにくい。角がとんがって痛いくらいです。しかも手にミツロウのベトベト感が残ります。でも少なすぎるとサラサラすぎて包んでもほどけてしまい密着感もありません。

 

富士見高校養蜂部のみんなと「ミツロウラップ」作り

丁度いい量のミツロウを含ませたラップです。
包んだ後に手の平で温めて包むと、中の野菜の形に添ってぴったりと包むことができます。中にはミツロウのにおいが気になるという人がいますが、私は使いかけの野菜を包んでもにおいが気になったことはありません。

 

富士見高校養蜂部のみんなと「ミツロウラップ」作り

容器などを包んだ時も、手のぬくもりでミツロウ温めると柔らかくなってぴったりします。
こんな感じで容器に密着してくれると使い勝手がいいですね。ただ冷蔵庫に入れるとミツロウが固くなり密着感は落ちます。

密着感を増すためには、松脂を入れると良いようです。ネットで調べて私が一番使いやすいと思った配合、松脂に加えホホバオイルやココナッツオイルも入ったものも用意して行ったので、仕上がりの違いを体験してもらいました。
知人の中でも、使いにくくて挫折した人が何人かいます。環境によくっても使い勝手がよくなかったら普及しませんね。

 

富士見高校養蜂部のみんなと「ミツロウラップ」作り

我が家では使いかけの野菜の保存やサンドイッチなどのお弁当を包むのに使っています。
お皿の代わりにもなります。
中身が見えないのがネックですね( ;∀;)。冷蔵庫の手前に入れて忘れないように気を付けています。生姜の保存はお勧めで、キッチンペーパーに包んだ後にミツロウラップで保存したら、1か月くらい大丈夫でした(実は奥に行ってしまって忘れていたのですが・・・💦)

今後、彼らが興味を持ってくれて活動が膨らんでいくのかはまだわかりません。でも、高校生に環境問題を考えるちょっとした機会になってくれたらうれしく、彼らが発信してくれたらすごい力になる! なんておばさんの下心満々です( *´艸`)

とにかく、若者にはいろんな体験をして欲しい。
この日は、ラップでピーマンを包めない若者がいることを知って勉強になった次第です(爆笑です!)
撒いた種が大きく育つことを願って・・・❤
2023年も明るい気持ちでスタートできそうです。

最後に、ミツロウラップ作りの様子を動画にしましたのでご覧ください。

 

(Written by エンジェル千代子)

ルバーブ生産組合や井戸尻応援団をはじめ、様々な団体で富士見町の活性化のために活動中