文化・景観

諏訪大社 上社御柱祭 本宮二之御柱 曳行記(山出し編)

諏訪大社 上社御柱祭 本宮二之御柱 曳行記(山出し編)

4月2日(金)・3日(土)、諏訪大社上社御柱祭が開催されました。
我々の担当御柱は、本宮二之御柱で、幹周り約1m、長さ17mの樅の大木です。2日間かけて、3つの難所「穴山の大曲」、「木落し」、「川越し」を経て、12km先の御柱屋敷まで曳行しました。

本宮二之御柱
本宮二之御柱
御柱は太い綱で曳かれます。
御柱は太い綱で曳かれます。

 

 

●出発

昨夜から降り続いている雨が今朝も止まず、雨中の出発でした。八ヶ岳西麓、標高1,200mの一番塚から氏子300名、曳子1,100名 総勢1,400名での出発。

木やりとともに、雨の中を曳行。
木やりとともに、雨の中を曳行。
曳子も雨の中を一生懸命曳きます。
曳子も雨の中を一生懸命曳きます。

 

 

●穴山の大曲

最初の難所「穴山の大曲」にさしかかりました。民家が間近に有り、御柱に組み込まれた「めどでこ」が民家の屋根擦れ擦れに通っていきます。見事な柱のコントロールで、見ていた人々からも大きな歓声が上がりました。民家の松を折った御柱もあった様ですが、本宮二之御柱は無事通過し、「木落し」の場所まで曳行し、1日目を終了しました。

休憩中は御柱で記念写真を撮る人も大勢います。
休憩中は御柱で記念写真を撮る人も大勢います。
お昼から雨も上がり、曳く手にも力が入ります。
お昼から雨も上がり、曳く手にも力が入ります。

 

 

●木落し

2日目は晴天でした。氏子300名、曳子1,500名、第二の難所「木落し」に挑みました。木落し坂は昨日の雨でズルズル。旨くすべり出した本宮二之御柱が中程から右に傾斜し、「めどでこ」の右半分が見えなくなってしまいました。惜しい「木落し」でした。

木落し
木落し
途中で右に傾いてしまいました。
途中で右に傾いてしまいました。

 

 

●川越し

予定時刻がどんどん過ぎ、辺りが薄暗くなってきた中での「川越し」になりました。気温も下がり川の水も冷たい中、威勢の良い氏子たちが川に入っていきます。本宮二之御柱は土手を緩やかに滑り降り、川の中に。 氏子、曳子の最後の力を出し合い、対岸の土手を這い上がらせ、標高800mの御柱屋敷まで曳行し、山出しを終了しました。
曳行距離12km、標高差400m、素晴らしい2日間の祭りでした。

5月2日から「里曳き」が行われます。「里曳き 建御柱編」も乞うご期待!

川越し
川越し
川越し
川越し

 

 

(written by 鈴木康晴)