富士見町に住んでいてよかったな、と思えた小さな出来事をご紹介します。
私の住んでいるのは、富士見町の中でも境地区の農村地域です。
日々眺める景色は、今でも驚きの連続です。
暮らしの中でも、ここで暮らしていてよかったなと思えるようなささやかな喜びがたくさんあります。
そこで、最近あったうれしかった出来事をご紹介します。
先日、「緊急通報装置設置システムの案内と対応について」というお知らせが、町の住民福祉課から届きました。
そういえばすこし前に、昨年病気で入院された独居の知人のAさんの緊急時の近隣協力員になってくれないか、とケアマネから依頼されていました。
緊急時にかけつかられる近隣住民を3件、登録しておく仕組みです。
町のサービスですが、業者に委託して運営しているシステムです。
内容は大きく二つあります。
一つは利用者本人が緊急ボタン内蔵のペンダントを携帯して、緊急時にボタンを押すと業者と24時間会話が行えるというもの。
もう一つは、赤外線センサーを自宅に取り付け、24時間動きがなかった場合に業務委託業者にお知らせが行くというものです。
いずれの場合も業者からの呼びかけに反応がなかったら、登録済みの近隣協力員に知らせが行き、お宅を訪問して様子を見る、という流れです。
今回、協力員に登録させてもらった事でAさん担当のケアマネージャーさんとも連絡を取り、地域住民と公と連携して支えていく連携ができてよかったなって思いました。
ケアマネさんでは踏み込めないところは、ご近所さんが日頃の関係でちょっと強引に介入したり、社協の持っている情報やサービスで暮らしの中の困りごとが解決できました。
閉まりにくくって外から鍵が開けにくかった玄関ドアも、すぐにケアマネさんが連絡を取って工務店さんが直してくれました。
これで緊急時に私たちが駆けつけても、隠してある鍵を使って家の中に入ることができます。
私の知り合いにも独居の人がかなりいます。
健康でも多少若くても、やはり独り住まいというのは気がかりです。
自宅で事故があって倒れても、誰も気が付かないで数日すぎてしまうってこともあり得ます。こんな人たちに今回のシステムを紹介したいな、って思いました。でも、あまり高かったら導入は難しいですよね。
職員さんに聞いてみると、月500円だそうです。町が不足分は負担しているってことですね。
今回のことで調べてみたら富士見町では、介護保険の適用がなくても、おたっしゃ生きがい生活支援事業で、お弁当を届けてくれたり、健康維持のための運動などいろんなメニューが用意されていました。
私はたまたま機会があったから知ったのですが、知らない事、見過ごしていることもたくさんあるのだろうと思います。
特に、今のような状況なので、行政と地域住民が連携して、一緒に暮らしやすい地域を作れたらいいなと思う日々です。
コロナ禍で日々の暮らしに多くの制約があります。
富士見町でも地域の社会福祉協議会に対してガイドラインが示されています。
例えば、サロンのような人の集まる会は、富士見町内で感染者が出た場合は最後の感染者が出た日から1週間は様子を見ること。富士見町で感染者が出たら、計画中の催しは中止です。
1週間以内に都心部などのコロナ拡大地域への往来がある人は参加を遠慮してもらう事。
開催するときは、マスク着用、体温測定、手の消毒を行う事。
手作りなどの持ち寄りは避け、お茶等はペットボトルや紙コップを使う事。
茶菓子も個包装になっているもの、などなど・・・
都市部からご両親に会いに来たいという方に、上記の内容をお伝えすると「富士見町は厳しい」と言われるそうです。
富士見町も天国ではないので、暮らしている上で当然煩わしいことも大変なこともたくさんあります。
でも、大変なことを負の感情でとらえるよりも、前向きな感情でとらえられたらいいなと思います。
例えば、この地で生きてきた先人たちが苦労して草刈りして道づくりして守ってきた田畑や、隣近所で一緒に作業して維持してきた営みに感謝する気持ちに目を向けられたら素敵ですね。
毎日の暮らしの中に、小さな喜びを感じることができれば
それが本当に暮らしなんじゃないかと思っています。
(Written by エンジェル千代子)